普段なにげなく食べている豆腐ですが、例えば絹豆腐と木綿豆腐の違い、残ってしまった豆腐の保存方法や正しい水切りの仕方など、知っているようで知らないことも。
もっと豆腐をおいしくいただくための豆知識をご紹介します。
豆腐といえば、すぐ思い浮かぶのが「絹ごし豆腐」と「木綿豆腐」。
食感の違いはわかるけど、詳しくは知らない……
という方も多いのではないでしょうか?
それぞれの豆腐の製法に注目して、その違いを解説します。
- ●木綿豆腐
-
豆乳ににがり(=凝固剤)を加えて固めたものを一度崩してから、木綿布を敷いて圧力をかけて押し固めて作る豆腐です。
崩れにくいので、煮物や炒め物などにおすすめです。水分を圧縮するため、絹ごし豆腐に比べて栄養価が高いです。
- ●絹ごし豆腐(絹豆腐)
- 豆乳ににがり(=凝固剤)を加えて、そのまま固めて作る豆腐です。滑らかでつるっとした食感が特徴で、冷や奴やサラダ、汁物の具などのメニューに適しています。
- ●充填豆腐
- スーパーでおなじみの充填豆腐は、凝固剤を加えた豆乳を密閉パックに入れてから固めて作る豆腐です。食感は絹ごし豆腐に似ています。密封後加熱殺菌されるので非常に衛生的で長期保存に優れています。
古来、精進料理や長寿食として愛され、私たち日本人にとって身近な食材である豆腐は、いまや健康食として海外にもファンが多いスーパーフードのひとつ。良質なタンパク質やミネラル、マグネシウムなどを豊富に含み、健康を維持増進させる「機能性食品」としても注目されています。
料理をしていて、お豆腐が残ってしまったということはありませんか? 一度開封してしまった豆腐の正しい保存方法をご紹介します。
残った豆腐を保存容器に入れ、全体が浸るくらい水を注いで冷蔵庫で保存しましょう。
全体が水に浸かっていないと豆腐にカビが発生する原因に。保存期間は、最大2~3日。夏場は傷みやすくなるため、早めに使い切りましょう。
豆腐は、冷凍保存するのもおすすめです。開封後のものは、水気をキッチンペーパーなどでしっかり拭き取ってから保存袋に入れて冷凍庫へ。また、開封前で賞味期限が差し迫っているものは、パックのまま冷凍庫で保存すればOKです。
ただし、冷凍するとパックの中の水が膨張して水漏れの危険があるので、パックの場合も保存袋に入れた方が安心です。調理時は、自然解凍または電子レンジで温めて使います。
豆腐は冷凍すると食感が変わってしまうため、以前は冷凍保存NGとされていました。例えば、木綿豆腐を冷凍すると、水分が抜けて、ちょうど〝手作り高野豆腐〟のような食感に。現在では、逆にその食感を生かし、肉の代替品として豆腐の炒め物や唐揚げ、ガパオなど、ヘルシー食材として広く活用されるようになりました。家計にやさしく、フードロス削減の効果も期待できる木綿豆腐の冷凍保存、やったことがないという人はぜひお試しください。
豆腐を使って炒め物などを作る際に、「このやり方でいいのかな?」とちょっと迷うのが水切りのやり方。水切りの正しい手順をおさらいしましょう。
豆腐を耐熱容器に入れ、ラップはかけずに600wで3分半加熱します。
さらにバットや器などの重しを載せて10分放置します。
重しを外したらキッチンペーパーを新しいものに取り替え、仕上げに水気をしっかり拭き取ります。
上手な水切りが完了!
だいたい2/3の厚さに。水分が抜けた分だけ、豆腐(=大豆)の味が濃くなり、調理時の味の染み込みも良くなります。
豆腐は「豆が腐る」と書きますが、実際に豆を腐らせて作っているわけではありません。では、なぜ「豆が腐る」と書くのでしょうか?
その理由は、豆腐の発祥の歴史にありました。
紀元前 2 世紀頃の中国で生まれ、奈良時代に日本に伝えられたと言われる豆腐は、まず寺院の精進料理として広まり、一般庶民の食卓に登場するようになったのは江戸時代のことだとか。
そんな豆腐の発祥の地である中国では、「腐」という言葉が「腐る」という意味のほかに「液状のものが寄り集まって固形状になったやわらかいもの」という意味を持つことから、「豆腐」という名前が付けられ、それが日本にも定着しました。「豆腐」の名前の由来は、中国語が元になっているのですね。
※歴史や由来には、諸説あります。