缶詰の知ってトクする魅力と実力| くらし応援WEBマガジンいなげやエール

缶詰は、常温で長期保存ができる定番のストック食材。最近では、缶詰を使ったアレンジレシピなども広く知られるようになりましたが、本当の実力を知る人は意外と少ないのでは？　そこでまずは「すばらしき缶詰の魅力」と題し、その知られざる特徴やメリットを余すところなくお伝えします。

そもそも缶詰とは、食品をスチール缶やアルミ缶に詰めて密封した後に、加熱殺菌を行ったもの。優れた保存性のほか、缶を開けるだけで肉・魚・野菜などのさまざまな食材や世界中の味が楽しめる缶詰の魅力をご覧ください。

缶詰は、完全に密封された状態で加熱殺菌されます。そのため、食品の腐敗の原因となる微生物や細菌の侵入を防ぎ、殺菌料や保存料などの食品添加物を使用せずに、常温で長期保存することができます（※）。

※食品添加物を使用しないことは食品衛生法で規定されています。

缶詰の汁を捨ててしまうのはモッタイナイこと。料理する際は汁ごと使うのが鉄則です。生の食材と調味液を入れて缶ごと加熱調理した缶詰の汁は、まさに凝縮された旨みの宝庫。料理に使えば出汁いらず、簡単においしく仕上がります。

缶詰は栄養価が最も高い、旬の食材を使用して作られます。しかも食材を缶に入れ、真空状態で高温・高圧調理しているため、栄養成分がほぼ損なわれません。さらに魚類の缶詰なら骨までやわらかく丸ごと食べられるなど、食材の栄養を余すところなくいただくことができます。

缶詰に使われるスチール缶、アルミ缶ともに、日本では約90％以上のリサイクル率を誇る地球にやさしい容器です（※）。特にアルミ缶は、他のゴミに比べてリサイクル性が非常に高く「資源の王様」と呼ばれるほど。ひとにも地球にもやさしい食品であることも缶詰の魅力です。

※環境省「3R学び合いブック」より。

開けてすぐに食べられる状態で入っている缶詰は、下ごしらえがの必要がなく、簡単で時短料理に欠かせない食材です。さらに、旨みの詰まった汁まで丸ごと使えるため、捨てるところもなし。フードロスの心配も少なく、とてもエコな食材とも言えます。

携帯に便利で備蓄に適している缶詰は、災害時の食糧確保にも頼りになる存在。火を使わずに開けてすぐに食べられ、常温での長期保存もOKなので、電気やガスなどのライフラインが止まってしまっても安心です。

一度開封した缶詰を保存する場合は、タッパーや保存袋などの密閉容器に移し替えるのがポイント。冷蔵庫で保存する場合は数日以内に、冷凍保存の場合は2週間をめどに消費しましょう。

※保存期間中に変色や異常なにおいがある場合は捨ててください。